主な取扱業務
Finance (ファイナンス)コーポレート
M&A
(合併・買収)
経歴
- 1993年 慶応義塾大学 法学部 法律学科 (B.A.) 卒業
- 1994年 ペンシルバニア大学 ロースクール (LL.M.) 卒業
資格・所属
- ニューヨーク州弁護士
使用言語
- 日本語、英語
Shinya Akiyama
パートナー
秋山真也弁護士は、ピルズベリーにおけるジャパンプラクティス部門のパートナーとして、ニューヨークを拠点に26年にわたり、日本企業の米国での事業展開に関わる米国法のアドバイスを行ってきました。手掛けてきた案件には、①米国子会社の設立、企業買収(M&A)、持ち分投資、ジョイントベンチャーの組成、組織再編、解散などのコーポレート取引、②ローン、担保、販売店、売買、リース、ライセンスといった金融・商取引、③企業におけるガバナンス、コンプライアンス、人事、子会社管理体制などを含む会社組織の構築・運用上の問題、④法令違反、契約違反、不法行為、雇用差別、知的財産権侵害など業務遂行の過程で発生する政府、企業、従業員との紛争・不祥事対応案件が含まれます。中でも企業買収案件では、ほぼ全ての業界において、200を超える取引規模百万ドルから数億ドルに至る案件をお引き受けしてきました。
現地米国を拠点として活動
秋山弁護士は、米国における企業組織の在り方に精通しており、会社設立や企業買収といった個々の取引やプロジェクトをを実行するだけではなく、その後の子会社の管理やターゲット会社の経営統合も見据えた一貫したアドバイスを行うことが可能です。また、同弁護士は米国を拠点に活動しているため、単に教科書的な解決策を示すだけでなく、現地の環境、慣行、考え方などを踏まえ、状況に見合った現実的なソリューションを提供できます。700名を超えるピルズベリー弁護士の中から各案件に最適な専門分野の弁護士を選択し、効率よく陣頭指揮を行えるという強みもあります。
日本企業のゴールを理解
秋山弁護士は、米国に進出した日本企業が陥りやすいあらゆる分野の法的問題を数多く取り扱ってきました。また、日本企業からの相談の多くはリピート案件であり、背景にある日本企業特有の実務や事情、各論点の所在、関連する法令などに馴染みがあるため、効率的なサービス提供が可能です。日本企業が抱えがちな疑問点や陥りがちな誤解を踏まえ、日本企業が論点を理解し意思決定をしていく上で必要となる明快な説明を随時用意しています。
主な案件実績
M&A
部門や資産の買い取り、株式の買い取り(段階的買収を含む)、逆三角合併など、200を超える案件を手がけてきました。取引規模は100万ドル~10億ドルで、多くは日本企業による米国事業の買収案件になります。業界別では航空、農業、アパレル、自動車、化粧品、建築材、化学品、建設/エンジニアリング、消費者製品、物流、エネルギー、エンターテイメント、ファイナンス、飲食料品、健康、IT、鉄鋼、医療用品、鉱業、医薬品、小売り、運送など多岐にわたる企業に対し、取引のストラクチャリング、入札に向けた戦略構築、基本合意書(Letter of Intent)、デュー・デリジェンス、契約書のドラフティング・交渉、政府との折衝、クロージング、クロージング後の事業統合(post-merger integration)などの、あらゆる局面においてアドバイスを行っています。
- 日本の石油・エネルギー会社を代理し、米国細胞培養培地メーカーを約8億ドルで売却
- 石油・ガス関連のインフラ(LNG液化ターミナル等)建設を手がけるEPCコントラクターの買収案件で、日系重機メーカーを代理。
- 米国破産手続き(破産法363条)を利用した財政難にある液体容器メーカーの買収案件で、日系包装品メーカーを代理。
- 米国第7位でカリフォルニア州に拠点を持つ在宅医療サービス プロバイダー(リミテットパートナーシップ)を対象にすべての持分を逆三角合併に基づいて取得する案件で、日系ヘルスケア企業を代理。
- ニューヨークに拠点を持つテクノロジー関連のベンチャー企業3社の買収案件で、日系デジタル・コンテンツ・プロバイダーを代理。
- 鉄鋼代理店、鋼管、風力発電ならびに自動車部品メーカーなど複数の米系鉄鋼事業買収案件において、日系大手商社の鉄鋼部門および鋼管メーカーを代理。
ジョイントベンチャー・エクイティー投資
航空、自動車、化学品、消費者製品、ファイナンス、医療機器、製薬、鉱業など多種多様な業界の企業を対象とする合弁の組成、運営および解消につきクライアントを代理し、意思決定、デッドロック、出資者間の持分の売買、第三者への持分の売却、先買権などの条項や出資者によるライセンス供与、原材料供給、各種サービス提供、その他付随契約につきアドバイスを提供しています。また、米国ベンチャー企業へのマイノリティー投資、独占ライセンス契約、独占販売契約、その他戦略的提携や、拒否権(veto rights)、優先権(preference rights)、撤退権(exit rights)の交渉などにおいても、包括的にクライアントをサポートしています。
- ミシガン州でのリチウムイオン電池用電解液の製造販売のための米系大手化学品メーカーとの50/50ジョイントベンチャー組成案件につき、日系化学品メーカーを代理。
- テキサス州でのゴム添加剤の製造ならびにマーケティングを目的とした三社ジョイントベンチャーの組成案件で、日系石油化学メーカーを代理。
- ミネソタ、ネブラスカ両州における生分解性プラスチックメーカーの50%持分の取得、ならびに米国最大手の農業・食品流通会社とのジョイントベンチャー契約の交渉につき、日系化学品メーカーを代理。
- タッチパネル用電子材料の研究開発を手がけるベンチャー企業に対するマイノリティイー投資、アジアにおける独占的特許ライセンス、その後のダウンラウンド投資およびリストラクチャリング、対象事業の売却による投資回収につき、日系素材メーカーのために交渉。
その他取引案件
①商品の供給、委託販売、販売代理店、販売代理人、委託製造、②R&D、オペレーション管理、エンジニアリング、建設などの各サービスに関連したコンサルタントの起用、③保証付もしくは担保付ローンならびにファイナンスリース、④特許、ノウハウのライセンス、⑤機器のリース等につき、交渉、ドキュメンテーションから取引実行まで手がけています。
- 数々の契約交渉ならびに法的リスクの配分に関わるアドバイス。
- 回収、在庫管理、保証違反、製造物責任、特許侵害、税務上の取り扱い、独禁法違反など、供給者、代理店、エージェント、購入者との間で発生する論点や、契約関係の解消にともなって発生するリスクを分析。
- 医薬品、化学品、ITその他メーカーを代理し、研究開発の委任を目的とするベンチャー企業、教授、大学その他の研究機関、医療機関、開発業務受託機関(CRO)を起用。
- タームローン、リボルビング式ローン、リースならびにファクタリング取引きにおいて、日系銀行ならびにリース会社を代理。
- 日系メーカーと米国企業とのジョイントベンチャーにつき、特許、ノウハウ、ソフトウェアライセンス契約や、供給、販売店、オペレーション委託契約など、数多くの交渉を担当。
組織・事業運営に関する案件
在米子会社におけるコーポレートガバナンス、コンプライアンスシステムや人事ポリシーのストラクチャリング、関連書類の作成、導入、運用、なお、親会社との役割分担、コミュニケーション(情報共有、提案、承認を含む)に関わるご相談など数多くの日系企業を代理しています。
- 米国子会社の所有および管理ストラクチャー、取締役会、オフィサー、親会社における権限の配分などにつき日系企業にアドバイスを提供。
- 数多くの在米日系企業のために行動基準、コンプライアンス、倫理ポリシーの作成、オーディット、内部通報、苦情処理制度を含むコンプライアンスプログラムの構築、および違反に関する報告があった際の初動対応に関するアドバイスを提供。
- 日系タイヤメーカーの全米11州、14の工場・販売拠点において、ガバナンス制度、利害相反、カルテル、製造物責任、ハラスメントなどに関わるコンプライアンスセミナーを実施。
- 人事ポリシーや福利厚生制度の構築、および当該制度の運用に関するアドバイスの提供。
- 雇用から解雇まであらゆる局面での人事判断に関連し、人種、出身国、年齢、性別に基づく違法な雇用差別、報復、ハラスメント、契約違反、労働基準法(FLSA)違反、名誉毀損等のリスク管理方法につき、日系企業にアドバイスを提供。
- JETROその他団体との共催で、組織再編、コーポレートガバナンス、コンプライアンス、雇用その他組織や事業にかかわる課題につき、20以上のセミナーを実施。
紛争解決
契約問題、不法行為、知的財産関連の紛争や、法令違反に伴う民事・刑事事件などにつき、内部調査、原告・当局との和解交渉、ディスカバリー、トライアルまで、訴訟ならびに代替的紛争解決の各段階においてクライアントを代理しています。
- 元従業員から人種、出身国ならびに性における差別があったとして提起された訴訟において日系銀行を代理し、全面的勝訴。
- FCPA、False Claims Act、TSCAなどの法令違反が疑われるケースにおいて、内部調査、コンプライアンス制度の導入、リスク管理などに関わるアドバイスを提供。
- デジタルコンテンツ配信事業の売主に対して財務諸表に関わる表明保証違反ならびに補償を請求したケースにおいて、M&A買主を代理し、800万ドル以上を回収。
- リーマン破産時におけるヘッジ取引の再構築に関連してISDA契約違反があったとして、ヘッジの相手方であるリーマンブラザースが行ったJAMSにおける仲裁につき、日系銀行を代理。
論文/著作
- 「米国における子会社や事業の売却」(2021年11月/商事法務)
- 「バイデン政権によるPFAS規制の取り組みに伴う、PFASに関する情報請求や召喚令状の増加」(2021年7月/ピルズベリーニュースレター”Legal Wire”)
- 「TSCAの概観と日本企業に求められる対応」(2019年2月/Chemical Management)
- 「ニューヨーク市人権委員会が性自認差別に関する指針を公表」(2016年1月/ピルズベリー”Client Alert”)
- 「米国司法省、ホワイトカラー犯罪取締りに新たな指針 - 個人への責任追及を重視」(2015年10月/ピルズベリーニュースレター”Client Alert”)
- 「米国における雇用訴訟リスクへの備え - 仲裁合意のすすめ」(2014年1月/企業概況ニュース)
- 「米国における不正行為発覚時の初動対応」(2013年4月/ザ・ローヤーズ)
- 「米国特許制度における先発明主義から先願主義への移行」(2013年4月/ピルズベリーニュースレター”Legal Wire”)
- 「日本企業・役員等の米国投資家による米国での訴訟リスクの法的分析とその対応」(2012年7月/国際商事法務Vol.40)
- 「米国における会社の設立・維持・閉鎖」(2010年3月/ジェトロ)
- 「米国の代理店、ディストリビューター、取引回収システムについて」(2010年3月/ジェトロ)
セミナー等
- 「訴訟大国アメリカとコンプライアンス」(2021年9月/オンラインセミナー)
- 「不可抗力(Force Majeure)への対応」(2021年3月/オンラインセミナー)
- 「職場でのセクシャル・ハラスメント防止」(2021年2月/オンラインセミナー)
- 「米国LLCの概要と日本企業がLLCを活用する上での注意点」(2020年11月/オンラインセミナー)
- 「COVID-19後の米国子会社における組織再編 - 人員削減の手順及び注意点とアウトソースの有効活用法」(2020年6月/パソナ・ピルズベリー共催セミナー)
- 「在米日系企業のための米国雇用実務の基本 - 採用と解雇」(2016年5月/NY/アクタス・ピルズベリー共催セミナー)
- 「米国における雇用慣行と日系企業幹部に求められる心構え」(2015年12月/NY/アクタス・ピルズベリー共催セミナー)
- 「財政難に陥った会社から米国破産法363条に基づき資産を買収する方法(いわゆる363セール)」(2015年9月/NY/ピルズベリーStudy Group)
- 「日本企業が知っておくべき米国破産法の基礎知識」(2015年7月/東京/国際商事法研究所)
- 「買収した海外グループ子会社に関わるPost-Merger Integration」(2015年5月/NY/ニューヨークファイナンシャル道場)
- 「部門買収における問題点」(2014年9月/NY/ピルズベリーStudy Group)
- 「米国企業との事業提携について」(2014年2月/NY/ジェトロ
- 「雇用紛争におけるトータル・リスクマネジメント」(2013年12月/NY/ピルズベリー)
- 「コンプライアンス面で考慮が必要なグループ会社のコーポレート・ガバナンス」(2013年7月/NY/ピルズベリー)
- 「非公開企業買収の実務」(2013年6月/NY/ピルズベリー)
- 「北米におけるLNG輸出の動向」(2013年1月/NY/ジャパンソサエティー)
- 「LLC入門」(2010年2月/NY/ジェトロ)
詳細については英語のBioをご覧ください